新型コロナ禍を休まず攻めの勝負で乗り切った方法とは?

アフターコロナの時代、外食を控える消費者の流れにどのように対応して変化していけばいいのでしょうか?
新型コロナの流行はまだ収束する兆しはなく、Uber Eatsや出前館などの配達サービスやテイクアウトなどの活用など新たな手法を取り入れ売り上げにつなげていくことが考えられます。

この未曾有の危機で型破りの発想で生き残ったお店があります。
今回はコロナ直下で休業をせずに戦った飲食店を例にご紹介します。

お店の状況

東京新宿の神楽坂駅より徒歩7分の人気の一軒家レストラン『トラットリア ラ・タルタルギーナ』。神楽坂通りから奥に入った、“裏神楽坂”と呼ばれる住宅街に位置し、一方通行が多く通りすがりの人が入るような店ではないが、2014年のオープン以来濱崎シェフの南イタリア料理が食べたいというお客さんが大勢来店する予約の取れない人気店です。
緊急事態宣言が発令されて休業して休業補償を申請するお店も多い中、タルタルギーナさんは社員にもアルバイトにも給料を全額払いたいと考え、このコロナ危機で休業する選択はせず、新たな挑戦を行いました。

新たな対策

・あまり知られていなかったテイクアウトを店先・SNSで告知
注文が殺到。女性に人気のサラダ付きパスタ800円が大ヒット。

・様々な許可申請を行いテイクアウト開始
タルタルギーナ名物「濱崎プリン」をテイクアウト販売。
酒類のテイクアウト販売に必要な期限付酒類小売業免許、デザートのテイクアウトに不可欠な菓子製造業許可、おかずの販売に必要な惣菜製造業許可を申請。
弁当やピッツァ・ドルチェの濱崎プリン・ティラミスなどもテイクアウトメニューに加え、客を飽きさせない工夫を行った。

・イタリアンでは珍しい「南インドのカレー」を開発
大好きな南インドカレーを色んなスパイスを買い込み何度も試作。ピッツァの生地をパン状にして焼いたピッツァパーネをナンの代わりにカレーに付けて1300円で販売し大ヒット。

・プロの作る「ナポリタン」を考案
イタリアンレストランでは「禁じ手」のナポリタンを発酵バターで味に深みを加えて特注の低加水麺で考案。800円のサラダ付きパスタに新メニューとして加えると1日に30食出る日もあるぐらい人気商品に。

・クラウドファンディングと「未来のチケット」を販売
BASEというECサイトで食事の前売りチケット「未来のチケット」を4月1日に販売し、6月11日時点で30万円が集まる。クラウドファンディングでは1か月で目標額の100万円を達成し、手数料など引かれて85万円が入金される。

奮闘の結果

様々な新メニューはSNSで告知して大ヒットしました。テイクアウトを喜んでくれた方が多く、6月13日に東京アラートが解除されて営業時間をコロナ前に戻したところ9名の団体客がディナーに足を運んでくれたとのこと。
現在もSNSではウーバーイーツを活用したMenuデリバリーや、空気清浄付きでウイルスを熱で除去できる新しいエアコンの導入など活発に宣伝をされています。


飲食店の需要は徐々に元に戻ってきています。大切なお店を守り売り上げを上げていくためにもこの危機を一緒に乗り越えていきましょう。また、飲食店を元気にするべく情報を発信していきます!

Foodist Media:神楽坂『タルタルギーナ』、禁じ手テイクアウトで売上維持。店の存続かけて闘った2か月

神楽坂のイタリアン『トラットリア ラ・タルタルギーナ』でコロナの直撃を受けて様々な取り組みを始めているのが記事として特集されています。
https://www.inshokuten.com/foodist/article/5818/