(労働基準監督署の関与後)
- イタリアン料理店を経営しています。ソムリエとして働いていた元従業員からの残業代請求があり、これを無視していたところ、労働基準監督署が当店に立入調査を実施しました。その後、何度か事情を聞かれて、結局、前従業員に対する残業代の未払いを是正するようにとの是正勧告書と、タイムカードが正確に打刻されていないので是正するようにとの指導票を交付されました。
きちんと従わないと、どうなるのでしょうか? - 法令違反がある場合の労働基準監督者からの是正の指導内容を記した書面が是正勧告書です、行政指導であり、強制力はありませんが、これを無視すると、労働基準監督官が特別司法警察職員といって、警察同様に刑事事件として捜査を開始して検察庁に送検されて処罰されかねません。
指定された期日までに、違反項目を是正して、労働基準監督署へ是正状況を報告する必要があります。どうしても是正しきれない部分については、誠実に対応し、労働基準監督署に相談しながらどの程度で許されるかを確認しながら進めるべきで、無視や虚偽報告は絶対にやってはいけません。
指導票とは、法令違反ではないが改善の必要があると判断された場合に交付されるもので、同じく強制力はありませんが、指導に従わないと、今後厳しい対応にさらされることになりますので、素直に従い、あるいは相談しながら、是正報告をしておきましょう。