飲食店開店に必要な許認可の内容と取得方法

飲食に関わる営業を行う場合、保健所の許可は必須となります。飲食店の営業許可は、営業の形態や、取扱い食品の種類等によって変わってきます。

○営業の形態による分類

  1. 一般営業施設で営業を行う場合
    飲食店、食品販売店、食品工場等
  2. 臨時営業を行う場合
    お祭りなどの行事での食品の提供
  3. 自動車で営業を行う場合
    自動車を使用した移動営業
  4. 集団給食施設を設置する場合
    学校や病院、事業所、保育園、介護老人保健施設等

ここでは、1と3の場合について、解説していきます。

○一般営業施設で営業を行う場合
(都道府県によって取扱いが異なりますので、ここでは札幌市で営業を行う場合について記載します。)

1.食品衛生法で定められた許可業種

「調理・飲食」

①飲食店営業
食品を調理又は客に飲食させる営業(一般食堂、レストラン、寿司屋、居酒屋、弁当屋)
②喫茶店営業
酒類以外の飲み物又は茶菓(ソフトクリームを含む)を提供する営業

「販売」

①乳類販売業
②食肉販売業
③魚介類販売業
④氷雪販売業
⑤魚介類せり売営業

「製造・処理」

①菓子製造業
②そうざい製造業
③あん類製造業
④アイスクリーム類製造業
⑤乳処理業
⑥特別牛乳搾取処理業
⑦乳製品製造業
⑧乳酸菌飲料製造業
⑨集乳業
⑩食肉処理業
⑪食肉製品製造業
⑫魚肉ねり製品製造業
⑬豆腐製造業
⑭納豆製造業
⑮めん類製造業
⑯清涼飲料水製造業
⑰氷雪製造業
⑱みそ製造業
⑲醤油製造業
⑳ソース類製造業
酒類製造業
食用油脂製造業
マーガリン又はショートニング製造業
食品の冷凍又は冷蔵行
缶詰又は瓶詰食品製造業
添加物製造業
食品の放射線照射業

2.北海道条例で定められた許可(登録)業種

「販売」

①食品販売業

「製造」

①水産加工品製造業
②容器包装入食品製造業
③漬物製造業
④こんにゃく及びところてん製造業
⑤こうじ製造業
⑥豆腐の加工品製造業
⑦水あめ製造業
⑧菓子種を製造する営業

3.営業許可の取得方法

①事前相談
事前に保健所での相談を行うのが良いかと思います。内装工事も済んでしまってから変更を求められることも有り得るため、事前の確認をとっておくようにしましょう。
②申請書の提出
許可申請書の提出後、保健所の検査が入ります。検査の日は限定されているため、営業開始日の2、3週間前までに申請書の提出を行うようにします。
申請に必要となるものは、以下のようなものとなります。
・営業許可申請書
・店舗平面図(設備器具の名称や寸法が記入されているもの)
・フロア全体図(施設が集合ビル内にある場合)
・登記事項証明書原本(申請者が法人の場合)
・製造フローシート(製造業の場合)
・水質検査成績書のコピー(地下水を使用している場合。6か月以内のもの)
・申請手数料(業種により異なる)
・食品衛生責任者設置届
・食品衛生責任者の資格を証明するもの(原本)
資格者がいない場合には、食品衛生責任者設置誓約書を提出。
③検査日時の打ち合わせ
④現地での設備確認
⑤許可証交付
⑥営業開始

4.営業開始後の手続

営業開始後に届出等が必要となる場合は以下のケースです。

①食品衛生責任者が変わった
②申請内容に変更が生じた
(氏名・法人名が変わった、代表者が変わった、本店所在地が変わった等)
③営業をやめた、廃業した

また、許可には有効期限があります。営業許可証に有効期限が記載されていますので、引き続き営業をする場合には、忘れずに更新手続を行ってください。更新手続を行わないと新規扱いとなり、許可がおりるまでの間、営業ができません。

【風営適正化法にかかる許可(スナック、バー、ダンスクラブ等)】

風営適正化法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)に規制される営業形態の飲食店の場合、保健所への許可のほか、警察署での許可が必要となる場合があります。

以下のような営業形態の場合には、警察での許可、届出が必要とならないか、しっかり確認するようにしましょう。

①お酒をメインの提供とする営業形態の店において、営業時間が深夜午前0時を過ぎる(条例等によって時間帯が異なる場合があります)。
②店の従業員が客の隣に座って酌をする等、接待行為がある。
③深夜午前0時を過ぎて、ショーやダンス等を行う形態の営業を行う。

上記以外にも、風営適正化法による規制が行われる場合がありますので、飲食をさせる以外の営業形態であるときには、あらかじめ警察への相談を行いましょう。知らずに営業をしていて違法状態になってしまうと、厳しい罰則が科せられることがありますので注意が必要です。

【消防の許可(管轄消防署)】

飲食店を営業する場合、消防署への届出が必要となる場合があります。ただし、必要とならない場合もありますので、管轄消防署への問い合わせは行っておいたほうが良いでしょう。
消防署への届出が必要となる届出は以下のような書類です。

①防火対象物使用開始届出書(札幌市火災予防条例による)
建物の使用を開始する4日前までに届出が必要です。
②防火管理者選任届出書
防火管理者の選任がいらない場合は不要

ビルのテナントに入る場合には消防署への届出が必要となる場合がほとんどですので、営業までの時間的な余裕をしっかり持ったうえで、管轄消防署への相談は行っておきましょう。

【食品衛生責任者資格の取得】

飲食店を開業するためには、各店舗に「食品衛生管理者」の資格ある人を置かなければなりません。調理師免許を持っている人がいないと飲食店を開業できないものと勘違いしている方も多いのですが、そこまでのものは必要がなく、半日間の講習を経るだけで取得できるこの「食品衛生管理者」の資格を取った人が一人いれば、飲食店を開業できます。

講習は、お近くの協会で定期的に開催されており、インターネットで容易に検索できます。
「夢の雫」では、私中村と(笑)行政書士の二人で一緒にこの講習を受講し、資格を取得しました。

当事務所では飲食店の創業支援に力を入れています。

飲食店の開店にともなう、各種許可申請、融資や補助金・助税金等の資金調達、法人の設立、物件選びと契約、従業員の募集と雇用など、様々な支援をご提供しています。創業に関することであれば、どのような内容のものでも構いませんので、どうぞお気軽にご相談ください。